2020年からスマートフォンでも確定申告が可能に。利用できる人の条件は?

利用対象者がさらに拡大!

所得税の確定申告において、電子申告=e-Taxはすっかりおなじみになりました。しかし、従来のe-Taxには、1)パソコンから手続きを進めないといけない、2)カードリーダーライターを買って設定を済ませなければいけない、など、パソコンに不慣れな人の場合はかなり難しいものだったのも事実です。

そこで、2019年1月4日から国税庁は「確定申告書作成コーナー」にスマートフォン専用の画面を設定したほか、カードリーダライタ―がなくても利用できるよう、あらたに「ID・パスワード形式」を提供し始めしました。これにより、かなりe-Taxの利用のハードルが下がりましたが、まだ問題があったのです。

平成30(2019)年分の利用対象者は、次の条件に当てはまる人だけが、スマートフォン専用画面を使えました。

  • 収入:給与所得(年末調整済1か所)
  • 所得控除:医療費控除、寄附金控除
  • 税額控除:政党等寄附金等特別控除

一方、令和2(2020)年分の利用対象者は、ここまで広がっています。

  • 収入:給与所得(年末調整済1か所、年末調整未済、2か所以上に対応)公的年金等、その他雑所得、一時所得
  • 所得控除:すべての所得控除
  • 税額控除:政党等寄附金等特別控除、災害減免額
  • その他の項目:予定納税額、本年分で差し引く繰越損失額、財産債務調書(案内のみ)

ただし、拡大された利用対象者の中に、事業所得・不動産所得・譲渡所得を得ている人は含まれていません。副業をしているサラリーマンの方は、従来通りパソコンから確定申告を済ませないといけないので、注意しましょう。

カードリーダライタなしでe-Taxを使うには?

従来のe-Taxは、マイナンバーカードとICカードリーダライタを購入し、必要な設定を済ませないと進められませんでした。

しかし、平成30(2019)年から、ID・パスワード方式も採用されています。税務署で発行される「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたe-Tax用のID・パスワードを使う方法です。ID・パスワードを発行してもらうためには、本人確認書類を持って、住所地を管轄する税務署に行きましょう。

ただし、国税庁によれば、あくまでマイナンバーカードおよびICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な措置であるとのことです。これからもe-Taxを使い続けていく予定があるなら、ICカードリーダライタを購入してもいいかもしれません。オンラインショッピングや家電量販店で2,000円台で購入できます。

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