フリーランスの確定申告2026 ― 改正後の控除・インボイスの実務ポイント

■基礎控除が大幅に引き上げられる

フリーランス(ここでは個人事業主として事業を営む人)にとって、確定申告は毎年必ずお行わなくてはいけないイベントの一種です。2025年度の所得税および復興特別所得税の確定申告は、2026年2月16日(月)から3月16日(月)までに済ませなくてはいけません。期限に遅れると延滞税等ペナルティの対象となるため、可能な限り前倒しに準備を進めていきましょう。今年の確定申告における大きなポイントの一つとして、基礎控除額の大幅な見直しが挙げられます。これまでは、基礎控除額は一律48万円で固定されていましたが、2025・2026年分の確定申告では合計所得金額に応じて段階的に引き上げられることになりました。58万円~95万円の5段階で、所得に応じて基礎控除額が決まります。たとえば、489万円超~655万円以下は63万円です。ただし、2027年所得分以降は、一律58万円(所得132万円以下の場合は95万円で継続)となる点に注意しなくてはいけません。なお、所得2,350万円超の場合、基礎控除額は引き続き48万円のままになります。

また、大学生・短大生・専門学校生など19歳以上23歳未満の親族を扶養している場合に受けられる「特定親族特別控除」の新設や、扶養親族等の所得要件改正などの大きな変更もあるため、該当する家族がいる場合は事前に税理士や税務署に確認しましょう。

■インボイス登録はすべき?すべきでない?

2023年10月からインボイス制度が始まっていますが、フリーランスの中でも登録する人・しない人と扱いが分かれているのが実情です。しかし、2026年10月から免税事業者との取引における消費税の控除割合がこれまでの80%から引き下げられます。そのため、企業などの課税事業者が取引先である場合、契約終了・報酬の減額・失注などマイナスの影響が及びかねません。個人顧客が中心であればさほど影響はありませんが、いわゆる「BtoB」の取引が多いのであれば、登録を前向きに検討すべきでしょう。なお、令和5(2023)年10月1日から令和8(2026)年9月30日までの日が属する課税期間であれば、いわゆる「2割特例」を適用できます。これは、免税事業者からインボイス発行事業者となった場合、最長で3年間売上にかかる消費税額の2割を納付税額にできる制度です。

なお、2025年12月16日に政府・与党による小規模事業者向け負担軽減の特例措置について報道がありました。消費税の控除割合を50%にまで引き下げる予定であったものの、2026年10月から2年間は70%にとどめる方向で調整しているとのことです。大幅な引き下げではありませんが、今後も状況を注視しましょう。[1] 

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